『雨漸耳』の由来
中国でよく見かけるこの不思議な合成文字【雨漸耳】よく玄関先や部屋に飾ってあるのを目にします。この魔除けともいえるこの文字を考察してみます。
第一の解釈:
- 「雨漸耳」は道教における「紫微大帝」の符胆
- 紫微大帝、天皇大帝、廿八星宿、廿四法治、 正一廿四天君を意味します。
- 「雨」は天の恵み、「漸耳」は「漸」は進歩、「耳」は老君(道教の神:老子)を示します。
- 全体で「法雨普航(法の雨が広く行き渡る)」といます。
第二の解釈:
- 「雨漸耳」は28画あり、これは二十八宿(角・亢・氐・房…)を象徴。
第三の解釈:
- 鬼が死ぬと「魙(ざん)」になり、人々に恐れられる存在。
- 「雨漸耳」の文字を門に貼ると、悪霊を避けるとされる。
- 「雨」は符令の部首として、悪霊を抑える力があると信じられています。
第四の解釈:
- 唐代の逸話から。「制鬼無過漸耳」(鬼を制するには漸耳に勝る者なし)という言葉に由来。
- 門に「漸耳」と書けば邪気を除けられると信じられるようになりました。
第五の解釈:
- 「五雷令」の一種で、「雨漸」は「雨水+斬」の意味。
- 雷と雨の組み合わせが重要で、「耳」は強調の助詞として用いられています。
要するに、「雨漸耳」は神仏や自然の加護を受けて邪気を退け、家や人を守るための呪符的言葉だという意味です。
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